だんだんな気持ちで淡々と暮らす

淡々とした生活の記録

新人作業療法士がまず働くなら病院が良い理由

48歳男子PINEです。いきなりですが、

 

リハビリテーションの現場で働くなら、病院それとも高齢者介護施設

 

多くの人には関係ない質問だね、っははは。

僕は作業療法士という資格を持っている。聞きなれない人も多いと思う。よく理学療法士に間違われるし。

とても、簡単に仕事について説明すると、リハビリテーション(以後リハビリ)をする人である。特に作業療法士は障害のある方がADL(日常生活動作)、つまり食事、更衣、トイレ、入浴などがうまくできるようにリハビリを行う。働く場所は病院であったり、高齢者施設であったりすることが多い。

僕は現在、デイサービスで働いているが、その前の8年間は病院で働いていた。病院は医療保険、デイサービスは介護保険で運営されていることからも分かる通り、病院は医療、デイサービスなどの高齢者施設は福祉に分類される。

 

医療の現場、介護の現場どちらでも働いた経験から分かったことを、これから作業療法士になろうと考えている人に、1つだけアドバイス

 

それは、最初は絶対病院で働いたほうが良いってこと。

 

理由を挙げると、

①いろいろな疾患の患者のリハビリを行うことができる

②教育体制が整っている場合が多い(先輩がたくさんいる)

理学療法士作業療法士言語聴覚士がそろっている

MRI、CTなどの画像を見て勉強できる

⑤医師に患者の状況を確認できる

などである。

特に①のいろいろな疾患の患者のリハビリができるというのは大きい。しかも、先輩や医師のアドバイスをもらいながら。

疾患によるリハビリ方法もそれぞれ異なるので、新人のころは泣きそうになるくらい勉強しなければならない。(先輩にも怒られし、、、)。でも、その苦労した期間が、長い作業療法士生活の財産になる。

 

高齢者施設(デイサービス、デイケア、老人ホームなど)では、病院のように次から次へと新しい患者が来て、いろいろな疾患をみるということはなかなか難しい。

すでにリハビリを終えた元患者をみるだけで、いろいろな疾患をみることはほぼない。また、リハビリをすることでだんだん患者が良くなっていくという経験があまりできない。

新人の頃に多くの患者、多くの疾患をみるって、とても大切なことで。いきなり高齢者介護施設で働いてしまうと、障害のある方に対して、

・この人がリハビリをしたらもっと良くなりそうとか、良くなるのは難しいかなとか

・この人には、こんなリハビリをすると良いだろうなとか

・この人には、こんなリスクがあるなとか

といった見通しを立てることが、多くの患者のリハビリをしていないために苦労するかもしれない。

 

そんなことはない、というような意見もあるだろうが、僕の経験上思うことを書いてみた。

作業療法士を目指す誰かのお役に立てばよいのですが。