だんだんな気持ちで淡々と暮らす

淡々とした生活の記録

30年以上守り続けている味『しょうがカレー』 ~鳥取県米子市の喫茶店「風」

48歳男子PINEです。

カレーライスが好きだ。
どれくらい好きかというと、「死ぬ前の最後の晩餐にするほどではないが、風邪をひいたら、とりあえずカレーライスを食べてりゃ治る」ってくらい好きだ。しかも、あんまり凝ったカレーライスより家庭の味にちょいブラスαくらいが好みだ。なので、専門店よりココ壱番(以後ココイチ)のほうが行くことが多い。というか、ほぼココイチのポークカレートッピングなし(外食にお金をかけない主義)。一人で行く外食と言えば、ココイチばかりなので、ブログのネタにもなりにくい(ポークカレーを掘り下げるくらいはできるかもしれないが)。
ちょっとここらで、ココイチ一店縛りではなく、もう少しカレーライスの視野を広げたい。専門店系の味よりも家庭的な味が好きな僕は、あることに閃いた。カレー専門店ではないが、カレーライスも売りにしているお店ってけっこうある。そういうお店を巡っていくと、もしかしたらココイチよりもっと自分が求めていた味に出合えるかもしれない。

はい。思いついたらすぐ行動。これ、成功者の鉄則。

記念すべき、1店目は、「風」。

風 - 三本松口/喫茶店 [食べログ]


ここは、鳥取県米子市という、最近では髭ダンディズムのボーカルの藤原君の出身地ということで有名になってるのかな?なってなかったらすいません。なぜ、米子市かというと僕の出身地だからっす。
帰省している時、田舎道を昼飯どうしようかなと車を走らせていたら、こんな看板が


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しょうがカレーって文字が目に飛び込んできた。ちょっと、カレーライス好きにとっては素通りできないオーラがその看板にはあった(僕だけかもしれないが)。マスターのしょうがカレーで勝負してるんだという気持ちを強く感じた。それは、一度は通り抜けた車をUターンさせるほどに。

車を降りて入り口へ、


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ドアの横にはおすすめのランチが、それはもちろんカレーライス。
きのこカレーに、コロッケカレー。わくわくしながら扉を開ける、
おっ、素敵なお店。窓が多いからか、とても明るく輝いている。観葉植物たちもキラキラしている。
テーブルの間も余裕を持って配置され、都会にはないゆったり感がある。


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たぶん、もともとは喫茶店として始まったのだろう。いやいや、今でも喫茶店である。
それは、カウンターの奥に立ち並ぶカップたちを見れば一目瞭然だ。


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最初は、しょうがカレーもメニューの中の1つでしかなかったはずだ。それが、どんどん人気になり、話題になり、そのうちに客の1人が、
「マスター、このしょうがカレーなら、カレー屋できるんじゃない」と言い出した。
まだ若かったマスターは、「そうか、しょうがカレーで勝負じゃ」と、ただの喫茶店ではないアピール感を強めるためにこの看板を作ったのだろう。とカレーライスを待つ間、ぼんやりと考えていた。な訳ないけど(笑)

時間も早く、まだお客さんが少ない時間だったこともあり、すぐにそのしょうがカレーはきた。


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最初の印象は、「白ごはん多いな」だった。カレーよりごはんの多さが際立っていた。
しっかりとしたサラダもついていた。上にかかっている玉ねぎドレッシングも自家製だろう、美味かった。

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刻んだしょうがが見えているが、味わい的にはしょうがが主張し過ぎているわけではなかった。サラリとしており、肉の欠片なども感じなかったので、カレー用のスープを作るのに肉は使っていないかもしれない。そんなに味が分かるタイプではないので、悪しからず。
しっかり炒めた玉ねぎの甘み、しょうがのパンチ、そしてスパイスの辛さがバランスの良い味を作っている。ただの喫茶店のカレーではない。マスターがしょうがカレーで勝負をしているのも頷ける。仕込みで1週間かかるそうだとのこと。

レジでお金を払いながら、お店ができて30年以上たつことを知った。しょうがカレーには僕が簡単に語ることができないほどの歴史があるのだ。
厨房の奥に居るマスターに「ごちそうさま」と声を掛けた後、ドアを開け外にでると、


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そこには広がる畑たち。他には飲食店のようなものはない。このような場所で30年以上守り続けている味。すごい!
チェーン店が多い昨今、こういったマスターとママ二人で切り盛りしているような小さなお店を応援したいと小さく心に誓うのだった。


今日は本当にごちそうさまでした。お腹も心も満たされました。