だんだんな気持ちで淡々と暮らす

淡々とした生活の記録

【親父の話④】 自分のことが大好きな親父の美への意識

ここのところ、親父のお金に対するだらしなさが巻き起こした出来事について書いてきた。ほんと、どうしようもない親父だった。酒癖、女癖、世の中の悪い癖をすべて兼ね備えていた気がする。

 

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でも、良いところもあった。それは、怒ることはあっても、子どもに理不尽な暴力を振るわないところだ。

 

ニュースでは、子どもにしつけと称して体罰を加えるニュースが絶えない。そういった、ニュースを見るたびに、僕は親父に理不尽な暴力を振るわれたことがないなと思う。それだけでも、とてもラッキーだったと思う。だから、ロクデモナイ親父であったが死ぬまで、嫌いになることはなかった。

 

でも、ひねくれた見方をすれば、子どもときちんと向き合ってはいなかったのかもしれないとも思う。

 本当に、自分大好きな人だったので。そう、いつも自分のことが一番な人だった。親父の自分愛強いエピソード、ちょっと聞いてくれます。いや、読んでくれます。

 

 

一番すげーなと思ったのは、自分のブロマイド的な写真を作っていたこと。芸能人でもないのに、だいの大人がそげなもん作りますかいな。その写真は上半身裸でにらみをきかしている写真だった。もちろん、自分の華やかな入れ墨をアピールするようにね。やくざ映画に出てくる高倉健さんをとても意識しているものだった。自分のこと、そうとう好きじゃないとやらないでしょ、そんなこと。

 

だから、我が家には、台紙のついた、きちんと製本された写真冊子が3つ並んでいた。僕と弟の七五三の晴れ姿の写真、そして親父のやくざ風ブロマイド写真(笑)

 

 

他にも、プチ整形で目を二重にしようとしたりもしていた。昭和50年代に男が目を二重にするなんて、かなり先行っていたと思う。30年くらい先を行く男だったんだろう。生まれるのがちょっと早過ぎた、残念。結局、目が腫れただけで、失敗して元に戻っていたけどね。はははは、バカだ(笑)

 

 

そして、お葬式の前に新たな親父のナルシストっぷりを発見した。

 

布団に横たわっている親父の顔を見ていたら、眉毛に違和感があったのだ。よくよく顔を見てみると、ボソボソとしか毛がない奥にしっかりした黒いラインがあった。なんと、眉墨もしていた。どんだけ、美を意識していたんだよ。お前は、マットか!!!

 

最後の最後に、親父の美へのこだわりに気づいてあげられて良かった。いや、隠れた美意識だから知らずにいてあげたほうが良かったのかもしれない。ほんと、どうでもいい。

 

こう振り返っていくと、やっぱり、ちょっと変わっていた親父だったんだ。と改めて思う。だって、そうでしょ。ブロマイド作って、目のプチ整形に失敗して、眉墨いれている父親なんて、なかなかいないでしょ。ははははは、、、はぁ~~~。

 

 

 

 

 親父のことを書いていると楽しいな~。読んでくれた人、ありがとうございます。

では、また~~。