勝っても負けてもろくなことはない
アンパンマンのやなせたかし氏の「明日をひらくことば」を読んでいた。彼は第2次世界大戦で兵隊として中国に渡っていたらしい。
この中で、戦ってきた意義が終戦を挟み逆転したとある。「日本は苦しんでいる中国の民衆を助けるために戦うのだ」と聞かされ戦ってきた。それなのに、戦後は一変して、「中国を侵略した」となっていたと。戦争で真の正義を知ったと、
正義は逆転する。戦争は勝っても負けてもろくなことがない。
たまたま読んだのであるが、今戦っている若いロシアの兵士と重なった。想像せずにいられない。もしかしたら、彼らも正義のために戦場に出向いたが、それはすでに逆転しているのかもしれない。僕らは正義なのかと。
戦争は勝っても負けてもろくなことはない。歴史がそう言っている。
そして、やなせ氏はこうも言っている。
逆転しない正義はあるのだろうか。ある。それは献身と愛だ。弱者を助けることである。
と。